2021/11/09

なんで太るのか?

今回は、医師が太る原因について考えてみました。

医学生時代に先輩から聞いて印象に残っているのが、外科系の先生は飲み会が多いから太りやすく、内科系の先生は美味しいもの食べてストレス解消してだんだん太っていくのだと。当時は「そんなものか〜。私は外科系に進むけどお酒弱いから、きっと美味しいもの食べ過ぎて太るのかな〜」と、太ることを運命と思って受け入れていました。

労働時間が長くて、生活リズムが超不規則。手術中はもちろん、外来中でもお昼を食べることはハードルが高い。食べられたとしても、待たせている患者さんにバレないように、かつなるべく待たせないように早食いになったり。

睡眠サイクルが不規則。寝不足はコルチゾールの分泌を促進して、痩せにくい条件となってしまう。それに加えて変な時間に食べてしまう時も。

当直や、忙しかった1日の「ご褒美」と称して豪華な出前を頼んでしまったり、アイスを食べてしまったり・・・

私は子持ちになってから当直を免除してもらっていますが、忙しかった時代のこういった「くせ」は意外と残ってしまっていたりします。


あと、昨今はかなり減っていると思うけど、DI弁当。揚げ物尽くしで太りそう、と思っても、無料だとついつい食べてしまう。あるいは、夕方に医局に戻ったら、誰かのお土産のお菓子が置いてある。小腹もすく時間、せっかくだし、とつい一つ手に取ってしまう。


極め付けは、医師は、いわば人体のエキスパートのはず。正しい痩せ方だって知っているはずだし、そもそも太ること自体、おかしい!?というプレッシャーを感じてしまっている。このプレッシャーが、逆に、痩せるというゴールから遠ざかる原因になっている。


運動したり、健康的な食事を用意したり、こうやったら痩せるだろうな〜、と頭をよぎっても、いやいや、そんな時間はない、と即座に否定。そんな時間があったら寝たいし好きなことしたい。なかなか実行に移せません。


逆に、太っていないドクターはどうやって体型を維持しているのか?みなさんも、一度身近な人に聞いてみてください。あくまで私の印象ですが、医師に限らず、痩せている人は食へのこだわりがあまりなく、忙しくて食べられなかったらそのままお昼は抜いて夕飯まで待てる。定食を食べていても、ちょっと残したりする。満腹になれば、そこで食べるのをやめます。お土産が置いてあっても、特に好きなものでなければ手をつけない。それから、12食でちょうどいい、という人もいます。それに加えて自転車やランニングが趣味で、通勤時間を運動にあてているという人も。


このような痩せている人の生活習慣を真似すれば、痩せることはできます。でも、根本の考え方を変えずに行動だけ変えると、どこかで反動がやってきます。「我慢して」あるいは「頑張って」やっている、つまり意思の力に頼っているわけですが、意思力は筋力と同じだと思ってください。人によっては意思の力が優れている人もいます。受験勉強の時に発揮したドクターも多いかもしれません。でも、ずっと使い続けると疲労してしまいます。「これだけ頑張ったんだし、そろそろ」とか「このくらいは食べても許されるはず」とか、「今日は当直だから特別」とか、どこかで心の声が勝って、我慢を永遠に続けることは不可能だと思います。

頑張って痩せたあと、維持できている人が少ないのは、このせいかもしれません。


でも、認知行動療法をもとにしたコーチングで、考え方にアプローチできれば、我慢するのではなく、痩せている人と同じメンタリティに変貌することができます。例えば、チョコレートが大好きで、テーブルの上に置いてある美味しそうなチョコレートを見た時の反応が「うわぁ、美味しそう!」だとします。同じテーブルの上に玉ねぎが置いてあったら、どんな反応をするでしょう?特に気にも留めないかもしれません。玉ねぎを今すぐ食べたいけど必死で我慢する、という人はかなり少ないと思います。チョコレートを見た時の反応が、玉ねぎを見た時の反応に近づけば、我慢しなくて済みますよね?コーチングでは、そういうことができてしまいます。だから、減量効果をキープするのが簡単なのです。

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