日本ではまだメジャーではないライフコーチングについて、説明したいと思います。
はっきりとした定義はありませんが、コーチングというのは、企業研修とか人材育成で活用されることが多くて、仕事のやり方とか、部下の指導法にまつわる手法だと思います。ライフコーチは、仕事以外にも人間関係とか、育児、健康など、人生におけるあらゆる悩みを、クライアントと共に解決していくものです。個人に対するコンサルティングみたいな感覚でしょうか。カウンセリングや精神療法とも少し似ていますが、カウンセリングは資格を持ったカウンセラーや臨床心理士が精神的不調によって社会的な活動が思うように送れない人を治療するもので、コーチングは、社会生活はできているけども、より良いところを目指したい人向け、という感覚です。比較的新しい産業で規制がないので、誰でもライフコーチを名乗ることができます。
私がこのブログで紹介する手法は、アメリカ人のBrooke Castilloブルック・カスティーヨという女性が、精神療法である認知行動療法や、ブルネ・ブラウン、エッカート・トーレなどの著者の考えをもとにまとめたものです。その中核となる「思考モデル」というコンセプトが、非常にシンプルかつ普遍的で、多くの人の共感を得ています。
世の中にはまず、客観的事実というものがあります。天候や自然災害、ニュースで見る世の中の出来事のほかに、人の職業や体格など数値化できるもの、他人の行動や言動もこれに当たります。
この客観的事実を知った時、私たちの脳には色々な考えが浮かびます。ひとまずここでは思考と呼びましょう。
この思考により、感情が芽生えます。
感情に突き動かされてさまざまな反応を示したり、行動に出たりします。その行動の集大成が現在の結果であり、結果は最初の思考を証明することがほとんどです。
例えばあるダイエット中の女性が体重計に乗ると、62kgと示したとしましょう。脳裏に浮かんだのは「やっぱり痩せられない・・・」。苛立ちという感情が芽生え、苛立ちから家族にあたってしまったり、どうせ痩せられないんだから、と我慢していたお菓子を食べたり、体重を測るのをやめて考えないようにしたりしたとします。その結果「痩せられない、醜い自分」を演じ続けているとも言えます。
事実:62kg
思考:やっぱり痩せられない
感情:苛立ち
行動:家族にあたる、我慢していたお菓子を食べる、体重を測るのをやめる、考えないようにする
結果:痩せられないどころか、太る可能性を高めて、醜い自分を演じ続ける
思考は、脳裏に浮かぶ文章やフレーズで、一日に4〜6万個飛び交っています。自動的に脳に浮かびますが、必ずしも事実ではありません。そこには今までの人生経験に基づいた主観が多分に入っているからです。そして、大変嬉しいことに、思考は訓練すれば変えることができます。
先程の例で言うと、もともと80kgだった人が体重計に乗って、62kgを示したら、数字は一緒でもきっと違う考えが浮かびますよね?あるいは、先程の同じ人も、よくよく聞いてみると実際は3週間前と比べれば1kg痩せていたことがわかれば、最初の思考は事実とは異なるということが自覚できます。そこから「期待していたほどではないけど、1kgは痩せた」と思考を変えることができるかもしれません。
事実:62kg
思考:期待していたほどではないけど、1kgは痩せた
感情:興味
行動:とりあえずはダイエットを続けてみる、自分なりにもう少し工夫してみる
結果:努力を続け、小さな成功体験を積み重ね、少し自信がつく
私たちの今の人生は、今までの行動の結果であると考えて、満足していない結果は、その根本にある考え(思考エラー)を暴いて、そこから少しずつ変えていくと言う方法です。
巷のダイエット法も、病院で指導されるカロリー制限も、行動の部分だけ変えるものなので、根本の思考は変わっていません。だから、意思の力が疲弊したり、うまくいかなくなった時、あるいは目標を達成した後に、昔の癖が戻ってしまいやすいのです。コーチングの手法で思考をコントロールできるようになれば、行動と結果は自ずとついてきます。
こんなふうにコーチングはダイエットにも非常に効果的ですが、人生のあらゆる場面で応用できるのが、一粒で2度、いや3度でも何度でも美味しいところです。
今後実践方法を紹介していきますので、乞うご期待!
対症療法ではなく、根治を目指す。
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