2021/11/09

食事日記

減量に役立つもう一つのツールに、食事日記があります。

実際、食事日記をつける人は付けない人と比べて、減量も、その後の体重の維持も成績が良いというデータもあります。


一日の間に口に入るもの全てを、時間と共に記録します。3食以外にも、飲みものもですし、食後少し物足りなくてヨーグルトを買って食べた、とか、外来で看護師さんが飴をくれた、とか。お弁当を作りながら、お弁当箱に入りきらなかった唐揚げを一つ食べた、とか。忘れてしまわないうちに、こまめに記録することが正確性を維持する上ではポイントとなります。しょっちゅう何かしら口にしている人はちょっと大変かもしれません。でも、少量ずつ回数を分けて食べることは、また別の機会に詳しく説明しますが、インスリン分泌の観点からは非常に痩せにくい食べ方ですので、食べ方のスケジュールを見直すきっかけにもなるかもしれません。


面倒だから結局続かない、と思う人が大半でしょう。あとよくあるのが、人様に見せられないような内容を書くことに抵抗がある場合です。あるいは、なにか食べてしまったものを後悔していて、書くのをやめてしまう。


でもなるべくシンプルに、続くように工夫すれば、これ以上貴重なデータはないんです。病気の治療もそうですが、正確な原因を突き止めた方が、治療も、予防もしやすいはずです。


これはあくまでも自分のためのデータに過ぎません。外来の日は、終わった後に甘いおやつを食べてしまう傾向がある、とか、外食すると頼み過ぎて、残すのがもったいないから食べ過ぎる傾向にある、とか。こういった傾向を見つけてこそ、有効な対策を考えることができます。さらに、食事前後の空腹スケールも記録しておけば、食材によってどのくらい腹持ちするかのデータにもなります。体重を毎日測って照らし合わせれば、こんな食品を食べると翌日浮腫んで体重が増えやすいんだ、とか、そういう傾向も見えてきます。



食べてしまったことを後悔する気持ちから、書くのを忘れるという心理的なブロックが働く人もいるでしょう。出来上がった日記は優等生そのものです。でもこれって、自分に嘘をついて、自分がダメージを食らっているだけじゃないでしょうか。優等生な日記を見直しても、「食生活は完璧なのにやっぱり痩せない」という間違った認識を生んでしまうだけで、ちゃんとできれば本当は効果があるかもしれないのに、途中でやめてしまう。百害あって一利なしです。


もし書くのを忘れても、気を取り直して思い出せるところからまた書いていきます。食べてしまった自分を非難する気持ちはいったん置いておいて、好奇心をもって記録を続けてみてください。自分の食生活の傾向と対策には、これ以上のデータはないのですから。

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