2021/12/18

こどもの熱

 冬に入り、子供が連続して熱を出し疲弊気味の今日この頃です。

普段からギリギリで回しているワンオペは、こういうイレギュラーに弱いんですよね・・・


保育園で37.5度以上の熱が出るとすぐに連絡が入り、お迎えに来るよう言われます。

この時点で頭の中はネガティブ思考になりがちです。日本語に「風邪引かすな」という表現があるように、子供の体調不良はまるで母親の責任のような風潮があります。お父さんに向かって「風邪引かすな」って言いますかね?


親として、子供が感染症に罹患するリスクを減らすことが不可能とまでは言いません。手洗いの頻度を上げたり、手に口を入れようとしたらやめさせる、とか。でも現実的は、2歳の子供なんてしょっちゅう転んで地面に手をついたり、階段や段差を登るのも手を使うし、とにかくあちこち手で触ります。同時にしょっちゅう口に手が入ったり顔を触るから、大人の感覚で感染対策を徹底させるのは無理。ましてや保育園という集団生活では病原菌にさらされる機会は増え、体に入るのを予防するというよりは本人の免疫力で発症を防いでくれるのを願うだけ。免疫力の強さは年齢や個人差も大きいのですから、風邪を引くことが母親の責任であるはずがありません。逆に、保育園で様々な菌をもらってくることは、免疫を育てるために集中的に鍛えてもらっている、という考え方さえできます。


・・・と、頭ではわかっていても、子供が熱を出すと心配だし、どこかで責任を感じてしまいます。

「昨日お風呂の後、パジャマ着させるのが少し遅かったかな?そういえばクシャミしてた」とか、

「夜中に蹴飛ばした布団をもっとちゃんとかけ直してあげるべきだったかな」とか。


この場合のネガティブ思考は、我が子を守ろうとする脳の原始的な部分が、将来また同じような事態にならないよう、警報を鳴らして注意させようとしている、自然な反応なのです。そのことを認識できれば、意識的に警報のボリュームを下げて、反省すべき点があるのなら参考にして、過剰に自分を責めずに前に進むことができます。具体的には、減点方式じゃなくて、加点方式で考えてみて、母親としてちゃんとできていたことに目を向けてみるといいかもしれません。たとえば「帰宅時に手を洗うのは忘れなかった」「私なりに栄養を考えて夕飯を用意した」「嫌がったけど、ちゃんとお風呂に入れて体を温めた」。

親友が、子供が熱を出して大変、と愚痴っていたら、どんな声をかけてあげるか考えて、同じ言葉を自分にかけてあげてください。「そんな大変な中で◯◯できていたんだから、エライ!」と


保育園からの電話では、迎えに行ける時間を聞かれるので、とりあえず予想で伝えます。保育園はリスク管理の点から早く来るよう言ってきますが、それでちょっと焦ったり罪悪感を感じてしまう私も、実は損をしています。普段からシミュレーションして、たとえば事務作業と移動を合わせてほとんどの場合40分以内で可能なら「なるべく急ぎますけど、遅くて40分後になります」と返答を決めておけば、電話口のストレスは減るしその後も焦らずに済みます。その後努力したにも関わらず仮に少し遅れそうになったなら、道中その旨を電話連絡してもいいんです。


電話を切ったら、早退することを関係部署に伝え、急ぎの仕事と引き継ぎを済ませます。私の現在の職場は、タイムカードで厳格に管理されている反面、看護休暇制度などが充実しているため、手続きさえ踏めばすんなり早退できますし、それが当たり前という風潮があります。でも以前の職場は男性ばかりだったこともあり、有給や看護休暇を使う人はおらず(そもそも存在していたかも不明)、直接の上司にだけ断って、申し訳ない気持ちで目立たないように帰っていました。絶対に穴を開けられない日、手術執刀の日などは、前日から実家の母を呼び寄せておいたり、何重にもバックアップを用意して対応していました。


子供と過ごす時間が増えますが、普段よりグズって手がかかります。そもそも病気の子供の眠りは浅いことが多いために、自分も寝不足になります。うちの保育園は、お迎えの後も頼めば兄弟の保育は継続してくれるので、病気の子供にケアを集中できますが、それでも看病疲れは出てしまいます。


出勤するためには病児保育室に預ける必要があるので、保育枠を探し、病院を受診、診断書を取得。コロナ禍ではPCR陰性を要求する病児保育もあり、手続きは本当に煩雑です。感染症の場合は保育園に復帰するための登園届けという診断書が必要なので、複数回の受診が必要になります。おばあちゃんに預けるという人も、また少し違うところで色々と気を遣うこともあるでしょう。


こんなふうに、保護者にとってこどもが熱を出すということは、物理的にも精神的にも疲労を引き起こす原因になります。私はこういう時、体力も気力も消耗しきって、甘いものに気持ちが行きやすくなります。普段は事前に食事を計画してその通りに食べていますが、こういう時は計画自体が面倒になってしまいます。年に2,3回なら、こんな気分を優先させた食生活でも影響はほとんどないでしょう。しかし頻繁になると、減量あるいは体重維持の妨げになることは避けられません。そこで、こういうイレギュラーでさえも予定に組んでおくという方法があります。たとえば私なら、病児保育に預けた日の夕飯は、迎えに行ったその足で◯◯に寄ってXXを買う、といったバックアッププランをいくつか用意しています。


こうやって、子供が熱を出したという原始脳優位になりがちな状況でも、あらかじめ理性で選択した時の自分を尊重できるんです。

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