2023/05/12

ワークライフバランスとは?

家庭の事情で仕事量を減らさないといけない時期って、産休や育休を含めて誰にでも起こりえますが、まだ経験していないという人もいるかもしれません。そういう時期があったという人、あるいは未経験なら想像してみて下さい。仕事を休まざるを得ないと分かった時、どう思いますか?

「穴をあける」「同僚に迷惑をかける」


そう思うかもしれません。でもこれは客観的事実ではない。

同僚の仕事量が相対的に増える可能性がある、これは事実かもしれません。

それを迷惑と受け取る同僚もいるかもしれないが、それはその人の私見であって、普遍的真実ではない。


例えば、大切な家族や親友がそういう立場になったら、なんと声をかけますか?

「元気な赤ちゃんを産んでね」「手伝えることがあったら言ってね」


あるいは、ほぼ全員女性の職場を想像すると、おそらく「お互い様」という認識が強まります。いつか立場が逆転する可能性があるので、不平等感が弱まるのかもしれません。ただそういう中でも、少数派で働いている男性や、子供のない人は心の中でどう思っているのかはわかりません。


そもそも、仕事上の「equality平等」ってなんなのでしょうか?

同じ仕事を与えられていても、個人の得意不得意、経験値あるいは仕事の効率、ときには運や「引き」によっても努力量は変わるので、結果的に平等になってないかもしれないですよね。管理者が、個人の能力や状況に見合った仕事の采配を考えているのであれば、平等ではなくequity公平を優先しているだろうし、給与だって労働量や努力の量に比例しているわけではない。


世の中の全ての人は、その人なりに精一杯やっているし、常にベストを尽くしているという考え方があります。

ベスト自体が、個人の経験値や能力、精神状態などによって千差万別なのです。


周りから見ればサボっているように見えたり、楽をしているように見える人でも、その人なりの背景や経験に基づいた「持続可能な」仕事量に調整しているのかもしれない。例えば、その人は家に帰るとものすごく手のかかる家族が待っていたり、実は持病を持っていたり隠れた発達障害がある、あるいはLGBTQとか大きな悩みを抱えていて、自分の存在自体に思い悩んでいるのかもしれないけれど、そういうことは仕事中には見えない。


もしあなたが妊娠を伝えた後に、上司の態度が冷たくなった、あるいはマタハラまがいのことを言われたとしても、それはあなたが抱え込むべき問題ではないのかもしれない。


その上司は、来るべき仕事の再分配に頭を悩ませているのかもしれないし、その結果の態度の変化なのかもしれないが、その上司の理想とするような「職場への影響が少ないように妊娠の時期を調節する」とか「部下が誰も妊娠しない」のは根本的解決策ではないし、人員の補充や仕事の再分配は、少なくとも産休を取る人間の仕事ではないだろう。産休を取る人は、お腹の中で一人の人間を育てて、無事出産を迎えることと、育児という大仕事が待っている。それを上司が理解できないとしたら、それは、時代の流れに鈍感なその上司の育児経験と想像力の欠如のせいであって、決してあなたの責任ではない。そして、そういう人間であっても管理職になれる、日本という国の時代遅れで男性中心の文化の反映でしかない。


そして、社会全体として育児分担の考えが浸透しない限りは、日本の出生率は上がらないのではないかしら・・・というのはだいぶ私の個人的考えが入っていますが。


マタハラにあっても耐えて、仕事復帰後も馬車馬のように働いて仕事も家庭も頑張ったりして、自分一人で戦う、というのも一つのやり方だし、今までたくさんのお母さんたちがそうやって乗り越えてきたのも事実だと思います。でも、自分の娘が出産する時のこととかを想像したら、やっぱりこのまま継承していくのは可哀想な気がします。とりあえずは身近なところから、ちょっとずつ変えていく方法を模索しています。

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