2022/03/02

捨てられない人

以前、片付かない家について書きましたが、その関連で「捨てられない人」について書きます。

何を隠そう、私もなかなか捨てられない人です。


保育園から帰宅すると、時々カバンの中にプリントが入っていて、その中には記入&提出が必要なものもあります。帰宅後は、子供たちの就寝時間を気にしながらご飯やお風呂、スキンケア、着替え、翌日の保育園の物品の準備など怒涛のように時間が過ぎ、片付けは後回しにして、寝かしつけながら一緒に寝てしまうこともしばしば。プリントをなくすこともままあります。先日、そんなプリントの提出期限が迫っていることに気がついたのですが、なかなか見つからず、最終的には3日かかってようやく探し出しました(当該プリントは子供に切り刻まれ、古紙としてまとめられていました^^;)。


ちょっと思考モデルに当てはめてみると、2パターン出来上がりました。


まずは自分で作ったパターン。


C(状況)保育園の提出物を探し出すのに3日かかった

T(思考)大事な提出物なのに、いつもなくなっちゃう

F(気持ち)不安

A(行動)「この紙は捨てていいのか」、の自分の判断が信用できないため、判断自体を先送りにして、3秒考えれば捨てていいことがわかるようなものでも捨てない

R(結果)紙の山が出来て把握しきれなくなり、本当に必要なものが埋もれてしまってみつからない


二つ目は、コーチに助言してもらったパターン。他人の視点が入ることで思ってもみなかった発見があるので、自分がコーチになった後も、コーチを雇っている人は多いです。


C(状況)保育園の提出物を探し出すのに3日かかった
T(思考)親として責任感に欠けている

F(気持ち)自責

A(行動)自分を執拗に責める、家族のせいにしてみる(片付けてくれる夫を責める、片付けない子供を責める)、建設的な解決策を見出そうとしない

R(結果)無責任さを行動で証明している


こうやって、それぞれの結果が、潜在的とはいえ、自分の考えから導き出されているということを目の当たりにすると、自分のふとした思考の癖が、いかに自分にとってマイナスの結果を生んでしまっているかを再認識します。そうすると「いつもなくしちゃう」って考えるんじゃなくて、冷静に、ちゃんとなくさずに提出できているプリントの方が割合としては多いこととか、どんなに責任感のある親でも提出物なくすことくらいあるよね、とか、そもそも責任感のある親ってなんだろう、子供がちゃんとご飯食べてお風呂入って薬も忘れずにあげて、就寝時間が遅くなり過ぎないように管理して、私も責任感ある面も結構あるよね、とか、そういうことにも目が向けられるようになって、自分を責めない考え方に寄せていくことが可能になります。


もう一つ付け加えると、自責の念というのは、マイナス感情の中でもキツい部類に入ると思います。こういう激しくマイナスな気持ちが湧いてくると、それを別の感情、もうちょっとマシなマイナス感情にいつのまにかすり替えてしまうことが多々あります。そういった時によくあるのが「怒り」です。人や状況に対して怒りを抱くことで、自責という苦痛から解放されます。2020年の春にコロナが騒がれ始めた頃、今までにない不安を感じた人も多いと思います。その大きな不安を身近な人へのイライラにすり替えていた人も、いたかもしれませんね。


あなたがいちばん恐れる感情って、なんでしょうか?私の場合、恥(人前で恥をかくこと)とか、人に「拒絶」されることでしょうか。どんな感情でも、抵抗すると、火に油を注ぐように増強してしまい、逆に感情に自分から歩み寄っていくことをおぼえると、あまり怖くなくなると言います。感情はどれでもつきつめれば、脳内に発生し身体に伝わる化学的シグナルの伝達です。その化学的シグナルだけで死ぬということはあり得ません。そう自分に言い聞かせ、感情をきちんと身体で感じてあげると、数分で身体的な症状は軽くなります。


少し脱線しましたが「捨てられない」という行動にも、「もったいない」とか、何かその原因となっている考えがあるはずです。ダイエットにも通じることですが、行動を変えたいのなら、まずその根本の思考を変えないことには結果が持続しませんから、もしあなたが今「捨てられない人」で、いつかは「捨てられる人」になりたいのなら、いちど思考を整理してみることをお勧めします。


さて、Podcastの方も更新しています。現在8エピソード配信していますが、最近配信した第7話のリック・ハンソン氏とのインタビューがオススメです。Katrina先生の300近くあるエピソードの中でも特に印象に残っているもので、元ネタは1時間近くあるのですが、頑張って翻訳しました。録音の段階になって、インタビュー形式を一人二役で音読したらややこしいな、と気がつき、Hanson氏役として急遽私の父に出演を依頼しました。素人2人なので聞きづらいところがあると思いますが、もとの内容がとても良いので、ぜひ聴いてみてください。


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